| ザクロ
(
Punica granatum
)
の純化学成分は
Matrigel
TM
膜を通過したヒト
PC-3
前立腺癌細胞浸入の相乗的阻害の可能性を示す
キーワード:カフェイン酸、共役脂肪酸、エラゲ酸、ルテオリン、プニカ酸 概要 ザクロの実( Punica granatum )の水溶性あるいは脂溶性の重要成分であり、それぞれ異なる化学的分類に属し、抗ガン活性が知られている4種類の化学物質、エラゲ酸( E )、カフェイン酸( C )、ルテオリン( L )、プニカ酸( P )について、 Matrigel TM 人工膜を用いた実験においてヒト PC-3 前立腺癌細胞の in vitro 浸入に対する阻害剤としての可能性を試験した。全ての化合物が個々に使用された場合、有意に浸入を阻害した。 C 、 P 、 L を個々に試験したときと同じ総投与量( 4 ? g/ml )で組み合わせると、 Kruskal-Wallis ノンパラメトリック検定による測定で超相加的な侵入阻害効果が観察された。
タンニン、エラゲ酸( E ) [1] 、フェノール酸、カフェイン酸( C ) [2] 、エストロゲンフラボン、ルテオリン( L ) [3] および共役脂肪酸、プニカ酸( P ) [4] は、ザクロ果実( Punica granatum )の果皮、果汁、種子油にかなり多量に含まれ、抗癌作用が知られている化合物である。ザクロの発酵させた果皮や果汁、種子油のポリフェノールリッチな部分を組み合わせたとき、ヒト前立腺癌細胞の増殖、侵入、分泌、ホスホリパーゼ A2 ( sPLA2 )の発現を超相加的に阻害する [5] 。これらの化合物とは異なる作用モードを有すると思われるが、これらの種類を代表する活性化合物の効果についての可能性を評価するために、本研究に着手した。 化合物は市販品を用いた。即ち、 E 、 C 、 L はシグマ・アルドリッチ社(イスラエル、レホボト)、 P はラロダン・ケミカルズ社(スウェーデン、マルモ)から入手し、 in vitro 浸入については二重盲検法を用い [6] 、そのとき肝細胞成長因子/分散因子( HGF )(ベクトン・ディッケンソン・アンドカンパニー、フランクリンレイクス、 NJ )を使用してそれぞれの Matrigel TM (ベクトン・ディッケンソン・アンドカンパニー、フランクリンレイクス、 NJ ) 24- トランスウェルシステムをプレコートしたチャンバー(コーニング・コースター・トランスウェル、ケンブリッジ、 MA )に加えた 5 × 10 4 ヒト PC-3 前立腺癌細胞の侵入を刺激した。化学物質は、 1 種類から 4 種類まで何種類を用いるかに拘わらず、前回の実験と釣り合わせるために、 4 ? g/ml まで等しい重量を加えた。 分子量が比較的近い( E = 302 、 C = 180 、 L = 286 、 P = 278 )ため、総重量による化合物の一般的な比較が可能であった。 E 、 C 、 L は果皮や果汁のポリフェノール分画部分に高い割合で含まれており、プニカ酸は種子油に多く含まれることから、使用した濃度は適切だと考えられる。 72 時間後、下部トランスウェル表面に積層した侵入細胞を固定してクリスタルバイオレットで染色し、倒立型顕微鏡でその数を定量し、ポジティブコントロール(実薬)に対するパーセントで表した。 別々の分析をポジティブコントロール( HGF のみ)で 10 回、各実験薬の組み合わせで 5 回行った。 Kruscal-Wallis 検定により差違の試験を行い、 P < 0.05 で有意と考えられる。 Kruscal-Wallis 検定による境界線の有意性が観察される場合のみ、感度を増すために 2 種類の異なるグループの全 5 個の値間( p = 0.03 )の一対比較を用いた。 単一の薬剤は個々に、 P ≦ 0.0196 だけ侵入を阻止した。 2 種類の化合物の組み合わせはいずれも、超相加的非有意性傾向を示した。 L 、 C 、 P の組み合わせは、いずれの単一化合物よりも(表 1 )、また P 、 L 単独よりも有意に良い結果を示した(一対比較法により p = 0.03 )。 解釈には注意しなければならないが、実験結果の Kruscal-Wallis 検定は、これらの化学物質が等量、あるいはほぼ等量で組み合わされると、 in vitro で前立腺癌侵入の阻止に超相加的、相乗効果の可能性があることを強く示唆している。
表 1 PC-3 侵入に対する純化学物質の効果
L =
ルテオリン、
P =
プニカ酸、
C =
カフェー酸、
E =
エラゲ酸、
c+ =
ポジティブコントロール、
c- =
ネガティブコントロール、
X
=
侵入細胞の平均数、
s =
標準偏差
訂正
出版社は、
Investigational New Drugs
第
23
巻、第
2
号の
Ephraim Philip Lansky
等著「ザクロ
(
Punica granatum
)
の純化学成分は
Matrigel
TM
膜を通過したヒト
PC-3
前立腺癌細胞浸入の相乗的阻害の可能性を示す」の表
1
において誤った形式で掲載したことを謝罪し、ここに正しい表を掲載する。
表 1 PC-3 侵入に対する純化学物質の効果
L =
ルテオリン、
P =
プニカ酸、
C =
カフェー酸、
E =
エラゲ酸、
c+ =
ポジティブコントロール、
c- =
ネガティブコントロール、
X
=
侵入細胞の平均数、
s =
標準偏差
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