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●11月の風月譚 
『文化そして万歳三唱 』
                                     
11月は霜月といい二十四節気では立冬(8日--暦の上では冬の到来)と小雪
(23日--冬の寒さが深まる頃)があります。

私は毎朝公園を通り、駅まで行くのですが今年の秋は冷夏のせいで9月の中旬から
落葉が始まり管理人の人たちにとってこの掃除は大変のようですが,皆様お住まいの
秋の風情は如何ですか?

11月3日は「文化の日」でありますので文化について感じたことを書いてみようと思います。
11月3日は戦前においては「明治節」といわれ名のとおり明治天皇の誕生日でありましたが
戦後「文化の日」となりました。
文化の名のもとに連想することと挙げますと「食文化」「企業文化」「物質文化」「精神文化」
「イスラム文化」「関西元気文化圏構想」「文化力」・・・など数限りなくあります。

社会学辞典におきまして文化とは「自然」-「人間」-「社会」の象徴化形態のこととあります。
@「社会」において象徴化された「外的自然」
A「社会」における諸個人の「行為―関係」過程を通じて象徴化された
「人間的自然」の諸形態
B 「社会」における「行為--関係」過程を通じてこれに投影され象徴化された「外的自然」
  --「人間的自然」の連関
これでは良く分かりませんので文化の内容分類欄を見ますと次のように記載があります:
1) 非物質的文化(宗教・芸術・科学など)
2) 物質的文化(道具・機械・交通手段など)
3) 制度的文化 (慣習・制度・法律など)
更に他の分類として
1) 普遍的文化 (言語・道徳・基本的生活様式)
2) 特殊的文化 (性差・階級や職業から派生する文化現象)
3) 任意的文化 (芸術やファッション)
があります。
他方「司馬遼太郎が語ったこと」の著書のなかに文化について以下の記述があります:
・ それぞれにとって自己同一性を構成する有形・無形のもの
・ 人間はいろいろな性格や価値観を持ち寄って社会を構成している。
人間どもは、それぞれ生命という厄介なものを抱えている。
それらの生命を集団としての暮らしという体系の中で守りあっていくのが文化であるとされる。
文化とは集団が共有している慣習のことです。
人間は文化に包まれて生きているのです。
「それに包まれていると心が安らぎ楽しく安心でさえある」

以上からも分かりますように文化とは、民族がある自然環境に長い時間をかけて育んできた
生活模様」といえると思います。
模様を織り成す生地,柄,織り方、色合い等は千差万別であります従って文化を通して民族
の優劣を論ずることは自国文化を否定することと同様でありますこれらのことを学術的に
探求する分野は文化人類学といわれます。

私は今回日本の歴史の浅い文化?=万歳三唱について記述いたします。
万歳三唱は「慶賀」として新春の皇居年賀,大きな建造物の落成式,結婚式、国会の解散時,
選挙当選時、満願成就時とか比較的限られております。
どのくらい前から慣行として実施されたのか定かではないのですが・・・偶然TVで知ったのです
が、明治22年(1889年)に森有礼が大日本帝国憲法発布にあたり何か慶賀の言葉をと考え
「万歳」三唱に至ったという話しがありました。
しかし当初は「万歳」ではなく「奉賀」であったようですがHOGAーHOGAーHOGAと三回叫びます
と発声が揃わず「AHOGA:アホーガ」と聞こえるので慶賀に相応しくないとの事で現在の「万歳」
となったと話しておりました。
しかしこの実施時期を詳しく調べますと年代にズレがあります。
付記いたしました「万歳三唱令」は明治12年(1879年)公布となっておりますが、この公布自体
に信憑性に疑わしいところがありますので(168号か68号か不明)如何かと思いましが「奉賀」
から「万歳」になった事だけでこれもまた面白い話しとして記憶にとどめてみても良いかと思い
書き加えました。
慶賀の表現は国自体でかなり違いがあります。
英国では'Long Live Our King/Queen'であり米国では'God Save USA'なのでしょう。
イスラム社会では'Ali Akvar'(神は偉大なり!)と拳を挙げ、ハンガリーでは拍手それも
バチ・バチ・バチと大鉈で空気を切り裂くような迫力ある断続音で表現されなぜかピタリと
止むんですねこれは聞く所によりますと東欧圏で共通に見られる拍手形態で多分長い間
のソ連邦影響下にあった所産でここまで統制されていた事の証左ではないかとの事でした。
何れにいたしましても,両手を挙げ「万歳三唱」で慶賀を体現するのは日本と韓国だけのよう
です(お隣の韓国では'万世'というようです)
もうすぐ選挙がありますので当選した方関連者はこの際、襟を正して万歳三唱してみては
いかがでしょうかー「選挙文化」を守るためにも


今日の日本の文化・文化力は第三次ジャポニズムの到来といわれております。
(第一次は明治のパリ万国博、第二次は50年から60年代の書家を中心とした
抽象表現主義芸術)
文化力とは大衆レベルで世界の人々の心を捉えライフスタイルや消費行動に影響を与える
ことと言われていますさらに文化そのものが、国際化し、普遍化すると本物と言えます。
従ってアニメゲームを通して日本の心や文化が世界の若者たちに伝えられ憧れや模倣の
対象となってきたことは大変喜ばしいことですし世界の人々に一層日本文化の魅力を感じて
もらう良い機会だといえますが、アニメゲームだけでは、ちょっと寂しい気がします。
このニューウエーブは90年代の失われた10年間に生まれ発展した文化であります。
ギリシャ,ローマにおきましても新しい文化の発生に共通して言えることは日々の生活の中に
豊かさ余裕が無いと新しい文化は中々生まれて来ないことを明示しております。
(その源泉が被征服者の搾取であったにせよ)
日本の今日の文化もまた長い間日本民族に流れている伝統文化(深層)が多岐に分かれ
その先端(表層)が他の文化・異文化と触れ合う中で又新たな文化を形成していくという
ダイナミックな営みであります。
今後どのように日本の文化が進化し世界に発信するか楽しみですネ。

文化を最も感じるのはなんと言っても「見知らぬ所への旅」--その場所に行きその場所の
自然・気候を肌で感じ、そこの人々と触れ合い地場の食べ物に接することは、単に(海外)
旅行に行きそこの風景を満喫するだけとは異なりその地の人々の生活模様を覗くという
視点を持つことで、その地の思い出も記憶に残る大きな物となり更に楽しい旅となるのでは
ないでしょうか? 
P/S(ご参考まで)
・ アメリカの文化:やられたらやり返す
・ アメリカの食文化:コーク&ハンバーガーか草鞋〈わらじ〉ステーキ
・ 司馬遼太郎のいう文明:そのシステムに参加すれば誰でも快適な形で食を得,更には規律
 や日常楽しみを得る仕組み 

               「萬歳三唱令」
                                施行:明治12年4月1日
                                 太政官布告第68号

第1条 萬歳三唱ハ大日本帝国及ビ帝国臣民ノ天壌無窮ノ発展ヲ記念シ
    発生スルモトトス

第2条 発声ニアッテハソノ音頭ヲトル者ハ気力充実態度厳正ヲ心掛ケルヘシ
     マタ唱和スル者ハ全員ソノ心ヲ一ニシテ声高ラカニ唱和スルモノトス

第3条 唱和要領ノ細部ニツイテハ別ニ定ム
     朕萬歳三唱ヲ裁可シ之ヲ公布セシム此布告ハ明治十二年四月一日ヨリ
     施行スヘキコトヲ命ス

                                         御名 御璽

               萬歳三唱令ノ細部実施要領

一 萬歳三唱ノ実施ニアタッテノ基本姿勢ハ直立不動ノ姿勢ナリ
  コノ際両手指ヲ真ッ直ク下方ニ伸ハシ体側ニシッカリ着ケルモトトス

ニ 萬歳ノ発生トトモニ右足ヲ半歩踏ミ出シ同時ニ両腕ヲ垂直ニ高々ト挙ゲルベシ
  コノ際両手指力真ッ直グニ伸ヒカツ両掌ヲタダシク内側ニ向ケテオクコトカ肝要ナリ

三 萬歳ノ発生終了ト同時ニ素早ク元ノ直立不動ノ姿勢ニ戻ルベシ

四 以上ノ動作ヲ両三度繰リ返エシテ行ウヘシ

五 イスレノ動作ヲトルニアタッテモ節度ヲ持シカツ気迫ヲコメテ行ウコトカ肝要ナリ
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