トンカットアリの老舗「百寿庵」

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「百寿者(ひゃくじゅしゃ)になろう」抜粋集


■ (87) もっと魚を食べよう『DHAの魔法』
 ■ DHAとEPA
 
 n-3系多価不飽和脂肪酸の一つであるドコサヘキサエン酸(DHA)は、魚油に多く
含まれています<n-3は、nマイナス三を意味し、炭素数22で二重結合が六つの
DHAは、22-3=19で一番最後の二重結合が19番目の炭素(C)にあり、C22:6n-3
と表します>。同じくn-3系のエイコサペンタエン酸(EPA、C20:5n-3)を多く含む
魚類は、DHAと似た傾向を示しています。実際、DHA、EPAともに鶏肉にわずかに
含まれている(餌の関係らしい)以外、陸上動物にはほとんでみられません。
DHAとEPAが注目を浴びるきっかけとなったのは、グリーンランド・エスキモーです。
彼らは、野菜を食べず、喫煙率が90%近く、高脂肪摂取量にもかかわらず、心筋梗塞
の死亡率がデンマーク人(グリーンランドはデンマーク領)の約10分の一であったのです。
その原因は、彼らが多食するアザラシなどの海獣の体内に、最終的に食物連鎖によって
(アザラシは魚を主食にします)DHA、EPAが多量に集積するから、とわかりました。
(「Am.J.Clin.Nutr.」28巻9号、Dyerberg,Jら著)
 DHAには、非常に多面的な効果があることが明らかになってきました。EPAの作用も
これにほぼ準拠しますが、両者には大きな違いが少なくとも二つみられます。
一つは、EPAは血液脳関門を通過することができないので、脳機能に対する影響が
はっきりとは認められないことです。もう一つは、同じく抗血栓症の作用がEPAの
ほうがとりわけ強いことです。血液をサラサラにし、エスキモーで心筋梗塞が少な
かった有力な原因でもあったのですが、彼らは出血しやすく出血時間が長いことが
昔から知られていました(通常の日本人の魚摂取量では、この心配はありません)。
 エスキモーで心筋梗塞が少なかった他の原因は、DHA、EPAともに悪玉コレステロール
(LDL)を減らし、善玉コレステロール(HDL)を増やす抗動脈硬化作用を持つことです。
あわせて、降圧作用も期待できます(確かに、エスキモーには高血圧が少ない)。
実際の各疾患の死亡率への魚食の影響を表1に示します。魚介類を毎日摂取している
人ほど死ににくいことがわかります。
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       表1 魚介類摂取頻度別・年齢標準化死亡率比(相対危険率)
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                  魚介類摂取頻度
          _____________________________

 死因     毎日    2〜3回/週   2〜3回/月   食べず
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総死亡      1.00 1.07 1.12 1.32
総血管疾患 1.00 1.08 1.10 1.10
心臓病 1.00 1.09 1.13 1.24
高血圧症 1.00 1.55 1.89 1.79
肝硬変 1.00 1.21 1.30 1.74
胃がん 1.00 1.04 1.04 1.44
肝臓がん 1.00 1.03 1.16 2.62
子宮頸がん 1.00 1.28 1.71 2.37
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観察人年 1,412,740 2,186,368 203,845 28,943
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40歳以上の男女約27万人を17年間追跡し、55,000人の死亡を確認した。前もって調べて
おいた食事調査より、毎日魚介類を摂取する人の死亡率を1.0とした場合にの、他の
摂取頻度の人の死亡率を示してある。
(平山 雄:「中外医薬」45巻3号より改変) 

【百寿者になろう】より抜粋(著者の了解済み)
 著者 杏林大学医学部教授 大野秀樹
 定価1,260円(税込)


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