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「百寿者(ひゃくじゅしゃ)になろう」抜粋集


■ (80) アクアエクササイズをもっと取り入れよう

 ■ アクアエクササイズは負担が小さい

同じ強度の運動では、水中のほうが陸上よりも血圧の上昇が小さく、
心拍数も低値を示す傾向があります。この点からも、アクアエクササイズは
中高年者向きといえます。心拍数を陸上と同じに設定して運動を行うと、
水中では目標強度よりも激しくなってしまう場合があります。一方、
高齢者や高血圧症例では、血圧が水中で必ずしも低くならず、逆に
高くなる人も少なくありません。(「体育の科学」50巻7号、小野寺昇著)
動脈硬化や圧反射感受性の変化のためとされますが、注意が必要です。

■ アクアエクササイズは耐寒性を亢進し、免疫能を高める

 筆者らは、353〜5度という体温よりもわずかに低い水温でマウスに1回90分、
週に5回、計6週間水泳トレーニングさせた結果、運動能力が向上し
(骨格筋のミトコンドリア酵素活性の上昇)、免疫能が高まり
(抑制性マクロファージという免疫に不利な白血球の減少)、寒さに強くなる、
という一石三鳥の効果をアクアエクササイズが持つことを明らかにしました。
この現象が人にもあてはまることが最近の研究でわかってきました。 健康増進施設
の温水プールの水温は30〜32度の場合が多いので、これらの効果がいっそう
期待できそうです。
 耐寒性が増す大きな要因の一つは、目下、肥満と絡めて注目を集めている褐色
脂肪組織機能が亢進するからです。褐色脂肪組織機能は、ミトコンドリアに脱
共役タンパク質というエネルギーを浪費して熱に変換してしまう独特のタンパク質
を有していて、熱を奪う水刺激によって活性化します。同様の現象が、寒冷地(北欧)
の野外作業者など人でも証明されています。少なくとも週1〜2回のアクアエクササイズ
をぜひ取り入れたいものです。

【百寿者になろう】より抜粋(著者の了解済み)
 著者 杏林大学医学部教授 大野秀樹
 定価1,260円(税込)


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