| 「百寿者(ひゃくじゅしゃ)になろう」抜粋集 |
| ■ (71) ウォーキング 百寿への一歩 |
| ■ 大股歩きのメリット 歩幅を大きくするだけでエネルギー消費量が増え、下肢の血液量も増加する という魅力的な情報があります。(『雑学読本 NHKためしてガッテン五 』 NHK科学・環境番組編、日本放送出版協会 )。たとえば、平均的な歩幅36cm (後ろ足のつま先から前足のかかとまで)というふだんの歩き方を歩幅58cm に広げた歩き方にすると、一万歩で72キロカロリー消費エネルギーが増えます。 一年間これを続けると、2.9kgのさらなる体重減少が期待できます。 加えて、血中の中性脂肪や総コレステロール値の改善が著明になり、足の血流量 も1.4倍の高値を示します。つま先で地面を蹴り、膝を痛めている人や筋力の低下 した高齢者には、大股歩きは足への衝撃度が大きいため無理が生じるので、歩幅 はそのままで、同様に膝を伸ばしてかかとから着地する「かかと歩き」が勧め られます。筆者は、実際にこの大股歩きを実行し、歩行スピードが増し、下肢を 中心に運動をしたという充実感を覚えています。 ■ ウォーキングが頭をよくする ウォーキングが頭をよくするという報告が数年前に一流雑誌でなされ、 話題になりました。(「Nature」400巻6、743号、Kramer、A.F.ら著)。 60〜75歳の124名の高齢者を好気的運動群(ウォーキング)と嫌気的運動群 (ストレッチなど)に分け、半年以上運動を実施した結果、ウォーキング群 のみが認知テストの切り替え時間が短縮し、頭の回転がスムーズになって いることが認められられました。「運動は脳神経細胞を活性化し、老化を遅らせる」 (『生活習慣病の予防・治療のための健康づくりへのアプローチ』石川兵衛著、文光堂) ということが運動の効能としていわれてきましたが、ウォーキングでそれが証明 されたわけです。 他方、中高年者の登山ブームが依然として続いています。ごく最近、登頂時の満足感 が脳内のセロトニンは幸福感を高めるほか、脳の満腹中枢を刺激するダイエット効果も 有します。逆に不足すると、うつ状態を引き起こし、自殺の誘引にもなりかねません。 登山の運動生理学を専攻する山本正嘉鹿屋体育大学助教授は、「登山はあらゆる 運動の中で、体脂肪を減らす効果が最も高い」(『史上最強のダイエットバイブル』 日経ヘルス編、日経BP社)とかねてより主張しています。筆者も日本山岳会の医療 担当理事を務めていた経験から、クライマーに肥満者が少ないことを実感しています。 日常のウォーキングに自分の体力、実力に見合った登山(あるいはハイキング、 トレッキング)を組み入れると、心身ともにリフレッシュされることが大いに 期待されます。その時の力強い助っ人をご紹介します。それは、女子マラソン 金メダリスト・高橋尚子さんが愛飲している、スズメバチからヒントを得た アミノ酸飲料・VAAM(明治乳業株式会社)です。発明者の理化学研究所先任研究員・ 阿部岳氏は、VAAMのスタミナ増強効果を示すたくさんの実験データを持っています。 実際、筆者や多くの日本山岳会の仲間はVAAM効果を認め、VAAM信者となり、日常的に 山歩きを楽しんでいます。 |
| 【百寿者になろう】より抜粋(著者の了解済み) 著者 杏林大学医学部教授 大野秀樹 定価1,260円(税込) |