| 「百寿者(ひゃくじゅしゃ)になろう」抜粋集 |
| ■ (63) 積極的な休養をとろう |
| ■ 入浴 表1では入浴がまっ先に紹介されています。 この「ぬるみ(39度前後)が大事です。高血圧の人では 血圧を下げ、精神的、身体的な緊張をほぐし、快い眠り が得られます。入浴だけで1章では足らないくらいいろいろ な情報がありますので、ここでは百寿と特に関係がありそうな ことのみにします。ちなみに、百寿者の自立入浴は、男性28.6%、 女性10.1%です(『データでみる百歳の科学』鈴木信著、大修館書店)。 肩までお湯に入れると、心臓や肺に大きな水圧がかかりますので、 最近、高齢者や心臓血管系の病気のある人には、胸の下までお湯に 入る「半身浴」が推奨されています。安全性に加え、即効性のある 全身浴に比べて、半身浴は隅々まで血液がたっぷり巡り、じわじわ 温めます(朝日新聞2001年11月5日「元気からだ:おふろ-工夫や注意で 効果高める」)。寒く感じる場合には、肩に乾いたタオルをかけたり、 お湯をかけるとよいでしょう。 表2に、高齢者や心臓血管系の有病者の入浴方法をまとめます。 入浴に関連して亡くなる高齢者は、年間1万人以上もいます。その死因 の大部分は、急性心筋梗塞と脳卒中です。特に、寒い季節が危険です。 最後に、日本人が好む温泉の話題を一つ。現在約1万6500軒の温泉施設 がありますが、7割程度が循環風呂です。これでは、あまり温泉の意味 が無く、レジオネラ菌感染などの危険もあります。温泉の達人・松田忠徳氏 (札幌国際大学教授)は、そのチェック法を伝授しています(毎日新聞 2002年2月1日「ザ・インタビュー:温泉の危機だ」) 「浴槽のヘリからお湯がこぼれているかどうか。あふれていなければ 9割方、循環風呂。浴槽壁面にある排水口に手を当ててみて、お湯が吸い 込まれていくようなら100%でしょう。 ・ ・・・・・・・・・・・・・・表2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1)入浴前後にコップ1杯の水分補給。 2) 冬期間は脱衣室・浴室をよく暖めておく。 3) 風呂の温度は38〜40℃。 4) 入浴時間は15〜20分程度。 5) 半身浴が心臓に負担がかからない。 6) 浴槽から急に立ち上がるのは避ける。 ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ※:入浴中は体温が上昇し汗をかくため、身体から水分が失われ、血液の 粘性が増し血栓ができやすくなるため。 (札幌厚生病院循環器科ホームページを一部改変) |
| 【百寿者になろう】より抜粋(著者の了解済み) 著者 杏林大学医学部教授 大野秀樹 定価1,260円(税込) |