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「百寿者(ひゃくじゅしゃ)になろう」抜粋集


■ (43) 豆腐が大豆(大事)

 豆腐が大豆(大事) 

■長寿食品としての豆腐(大豆)

  世界各国で、「栄養と健康」のフィールド調査を行ってきた家守幸男氏も大豆効果を
 絶賛し、たとえば、その制がん作用を次のように紹介しています。(「体力科学」50巻一号)。
イソフラボンの尿中排泄が多い地域ほど、あらゆるがんの死亡率が小さくなることが
わかってきました。さらに、イソフラボンは、がんの転移を防いでくれます。がんは、1.5mm
以上に大きくなるためには、血管新生が不可欠です。この血管新生を抑えてくれるのが
イソフラボンです。特に、大豆イソフラボンは、エストロゲン(女性ホルモン)作用があるので、
前立腺がんに有効です。しかも、以外なことに乳がんにも抑制効果を持ちます。
それは、乳がんを引き起こすエストロゲンの代わりにエストロゲン受容体に入り込み、
エストロゲンが働くのを防ぐからです。イソフラボンは、受容体からすぐ離れ、尿中に出る
ので、害を及ぼさないと考えられています。と書きますと、イソフラボンは内分泌
撹乱化学物質(いわゆる環境ホルモン)の害も抑制するのではないか、と思われる
鋭い読者がおられるかもしれません。そのとおりで、その可能性が大です。続いて、もう
少し他の機能も紹介します。


■豆腐と血中コレステロール

 再び、家森氏は、大豆イソフラボン50mgを閉経以後の女性に3週間投与
すると、血清総コレステロールが低下し、血圧も下がると報告しています。
総コレステロールの低下は、低密度リポタンパク質(LDL)コレステロール
(いわゆる悪玉コレステロール)の低下によっています。イソフラボンは、
肝臓のLDL受容体を増加させ、胆汁としてコレステロールを排泄するからです。
血圧に対する効果は、血管を拡張する作用がある一酸化窒素(NO)の合成
酵素をイソフラボンが活性化するためです。イソフラボンは、高密度
リポタンパク質(HDL)コレステロール(善玉コレステロール)を上昇させる
効果も有しています。これらの作用は、閉経後の女性でも出現し、また、
多くの追試によっても確認されており、抗動脈硬化作用や虚血性疾患
(心筋梗塞など)の予防に繋がると考えられます。


■豆腐と骨粗鬆症

 日本人の足らない栄養素の一つはカルシウムであり、特に女性の骨粗鬆症
が今後さらに重大な問題にある、以前に紹介しました。それにもかかわらず、
カルシウムを豊富に摂取している欧米の女性と比較して、日本人女性は、
たとえば、大腿骨頚部骨折率が二分の一から三分の一と骨折の発生がはるかに
小さいことが注目を集めています。これも、畳などのライフスタイルの違い
とともに、女性ホルモンをもつ大豆イソフラボンの高い摂取量がその理由の一つ
にあげられます。実際、閉経後ばかりではなく、閉経前の女性にもイソフラボン
投与の効果が認められます(「臨床栄養」97巻7号、石見佳子著)。閉経後の女性
では、一日90mgのイソフラボンを6ヶ月摂取すると、腰椎の骨塩量と骨密度
が有意の増加を示します(「Am.J.Clin.Nutr」68巻補遺、Potter,Mら著)。
この他、豆腐(大豆)には、抗酸化作用など多くの効能がまだあります。
【百寿者になろう】より抜粋(著者の了解済み)
 著者 杏林大学医学部教授 大野秀樹
 定価1,260円(税込)


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