| 「百寿者(ひゃくじゅしゃ)になろう」抜粋集 |
| ■ (42) 豆腐が大豆(大事) |
| 豆腐が大豆(大事) ■豆腐(大豆)の成分 沖縄豆腐の製造法は、一般に生搾り法で、大豆を浸漬し、磨砕した後、 木綿布で漉し、生の豆乳を得る方法です。凝固剤にニガリ、すなわち、 海水中の塩化マグネシウムを利用して固めたものです。水さらしを 行わないので、塩気が製品長に残っています。 沖縄豆腐の一般成分は、水分81.8%、タンパク質9.1%、脂肪7.2%,糖質0.7%、 繊維0%、灰分1.2%です。 一方、本土の木綿豆腐の一般成分は、水分86.8%、タンパク質6.8%、脂肪5.0%, 糖質0.8%、繊維0%、灰分0.6%であり、沖縄豆腐の水分含量が本土木綿豆腐に 比べて低く、タンパク質量が多いことがわかります。(『長寿のための沖縄 健康百科』桂正子著、新報出版)。タンパク質は、必須アミノさんである バリン、ロイシン、イソロイシン、リシン、トリプトファン、トレオニン、 フェニルアラニン、メチオニンの8種を含んでいます。ちなみに、ごはん(穀類) は、リシンが少ないがトリプトファンとメチオニンを多く含み、逆に、大豆 (豆類)は、リシンが多いがトリプトファンとメチオニンが少ないので、両者 を組み合わせると、植物タンパク質だけでも良質になります。厳密な菜食主義者 が健康に生きていけるゆえんです。 もう一つの沖縄豆腐の特徴は、豊富なミネラル含量です。100g中平均して カリウムは167mg(85mg)、マグネシウム54mg(32mg)、亜鉛1,115mg(680mg)、 銅は252mg(150mg)と高く、一方、カルシウムのみは41mg(120mg)と低値を 示します(カッコ内は、本土木綿豆腐の値)(『健康の科学シリーズ九 沖縄の長寿』山本茂ら著、学会センター関西)カルシウム値が低い理由は、 カルシウム系凝固剤の代わりに、沖縄ではニガリを使用した豆腐が好まれるからです。 この中で、抗高血圧作用があるカリウム、マグネシウムが高値を示すことが まず目につきます。(タンパク質も同作用を有します)。 さて、豆腐(大豆)の重要な成分であるイソフラボンについてですが、米国も 抗がん作用などの大豆食品(イソフラボン)の機能性に関心を高め、1999年、米国 食品医薬品局(FDA)は、大豆タンパク質を一食あたり6.25g含む食品(1日4食) に「虚血性心疾患の発症を抑制する効果がある」という健康強化表示を記載する ことを許可しました。FDAが推奨するこの心疾患の予防に有効な大豆タンパク質 の量(1日あたり6.25g×4)には、約150mgのイソフラボンが含まれていることに は、約150mgのイソフラボンが含まれていることになります。ちなみに、日本人 は、一日あたり平均18mgのイソフラボンを摂取しています。われわれ日本人 と米国人とは、体格、生活習慣や環境が大きく異なりますので、米国の栄養摂取 基準をそのままあてはめることはできません。あくまで参考資料ですが、この 約150mgという大量のイソフラボンを摂取しても、有害な作用は認められていません (「臨床栄養)97巻7号、石見佳子)。 加えて、「牛乳を飲んで」で詳しく説明したカルシウムも大豆食品は豊富に 含んでいます。沖縄豆腐は、本土豆腐の三分の一程度のカルシウムしか含んで いないとすでに紹介しましたが、隆起珊瑚の島・沖縄の飲用水は硬水であり軟水 の本土と異なりカルシウムをたくさん含み、豆腐のマイナスをカバーしています。 地下水ではしばしば1リットルあたり100mgを越え、水道水でも1リットルあたり 40mg近くの高値を示し、いずれも本土の値の2倍を軽く超えています。 |
| 【百寿者になろう】より抜粋(著者の了解済み) 著者 杏林大学医学部教授 大野秀樹 定価1,260円(税込) |