| 「百寿者(ひゃくじゅしゃ)になろう」抜粋集 |
| ■ (37) リンゴは医者を遠ざける |
| リンゴは医者を遠ざける ■リンゴの成分 英語圏の国々には、「An apple a day keeps the doctor away」 (1日1個のリンゴは医者を遠ざける)という格言があります。 リンゴの成分のうち、この格言と関係があるのは、カリウムと 水溶性の植物繊維であるペクチンでしょう。 ■リンゴ(カリウム)は血圧を下げる カリウム摂取量と高血圧や脳卒中の間に負の関係があることは、 今では広く知られている事実です。これは、細胞内の主な陽イオン であるカリウムが細胞膜のナトリウム、カリウム交換を促進し、 その結果、交感神経では細胞膜でのノルアドレナリンの代謝や放出 が抑制され、さらに、抹消血管では平滑筋が拡張して血圧を下げる ことによります。 日本で、この研究のきっかけをつくったのが、リンゴ博士で有名な 佐々木直亮弘前大学名誉教授です。高血圧と脳卒中の多い東北地方で、 リンゴ産地の住民にはその疾病構造がみられなかったからです。 佐々木氏の研究のごく一部を紹介します(『りんごと健康』第一出版) 1日に食べるリンゴの量と血圧の関係をみると、たくさんリンゴを 食べる(主に、青森県と秋田県人)のほうが血圧が低いことがわかります。 わずか10日間、リンゴを食べてもらっただけでも、血圧は下がりました。 ちなみに、日本人の15歳以上のカリウム摂取基準は、男女ともに1日 2,000mgとされていますが、高血圧予防のためには1日3,500mg (50mg/kg体重) が推奨されています(『第六次改定日本人の栄養所 要量』健康・栄養情報 研究会編 第一出版) 世界各地で健康調査を実施している家森幸男氏(WHO・循環器疾患 予防国際 共同研究所センター長)も、興味深い報告を行っています (『健康の科学 シリーズ九 沖縄の長寿』学会センター関西)。 つまり、タンザニアの大都市 (ダルエスサラーム)と農耕地帯 (ハンデニ)の住民の一日尿中カリウム 排泄量を比較すると、有意に 大都市住民のほうが低いことがわかります。 大都市住民では肥満度が進み、野菜、果実の摂取量が低いことが認めら れています。 |
| 【百寿者になろう】より抜粋(著者の了解済み) 著者 杏林大学医学部教授 大野秀樹 定価1,260円(税込) |