トンカットアリの老舗「百寿庵」

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「百寿者(ひゃくじゅしゃ)になろう」抜粋集


■ (10)続・牛乳を飲んでください-@

 続・牛乳を飲んでください 

少し努力すれば、ほとんどの日本人が牛乳を飲めるようになることまず
紹介します。次に、牛乳には骨粗しょう症を防ぐ以外にもたくさんの
効能があり、特に朝食のメニューに加えるのが効果的であることを強調
したいと思います。

■本当に牛乳を飲めない人はいないかもしれない

 筆者の記憶が正しければ、忍法帖シリーズで知られている作家・山田風太郎
氏の1945(昭和20)年の1月1日から12月31日までを綴った『戦中派不戦日記』
(番町書房)には、ただ一度だけ牛乳が登場します。
「11月6日(火)快晴:・・・・・高須さんが船橋にゆき、夕、干鰯を買って
帰る。三匹一円の由。船橋では何でも売っている。鰯の天ぷら三つで十円、
牛乳コップ一杯5十銭、ショーチューなどもあるという・・・・・」
闇市で牛乳が売られていたのです。
 この頃のアウトロー、『麻雀放浪記』(角川書店)で有名な阿佐田哲也は、
本名の色川武大という名で、大嫌いな牛乳のことに触れています
(『喰いたい放題』潮出版社)。
 「・・・・・この世に、母乳ほどまずいものはない。あのムカムカする臭い、
不潔なうす甘さ、気味のわるい濁り。しからば、牛乳はどうか。まず第一に、
母乳に似ていて、いやだ。もうそれだけで、拒否する。粉ミルクはどうか。
牛乳に似ている。ものは順に行っているので、母乳がいやだというのに、その
代用品がいいわけはない。・・・・・歩けるようになってからも、牛乳のコップ
を口のそばに近づけられると、本当に吐いた。・・・・・私は、牛乳の類は
いっさい呑まないし、呑めないけれども、アイスクリームやシュークリームは、
ときどきなめる。何故だ、と訊かれたって、答えようがない。
 ・・・・・・・・朝方まで至ってしまって、なんだか脇の小卓に湯気の立った
よい匂いのするものがあるな、と思って、相手リーチの捨牌を一心に眺めながら、
ガブッと呑んだ。叫び声こそ出さなかったが、私は眼を白黒した。ホットミルクに
砂糖が入った呑み物である。なにがいけないといって、ホットミルクほど、閉口
なものはない。冷やしてある牛乳は、それだってもちろん呑まないけれど、まだ
呑み物として諒解できる要素がある。あれを熱して、表面にしわしわが浮かんだ
ようなものを、他人が呑むと想像しただけで、胸糞がわるい。ところが、ガブッ
と呑んだ一瞬、うまい、と思ったような形跡が、私の口の中にあったから恐ろしい
のである。中国が麻雀を公認しないとか、日本がマリワナを公認しないとかいう
事情がなんとなく呑みこめるような気がする。私自身そのとき、無神経にこう
いうものを呑む癖をつくると、末はおいしいと思いはじめて常用するのではないか
という気さえした。どうもせっかく五十年の余、保ちつづけてきた嗜好が、こんな
ことでがらがらっと崩れそうになるのは情けない・・・・・・・・・」
 大分長い引用になってしまいましたが、赤ん坊のとき母乳を嫌がって何度も
死にかけた色川氏でさえも、牛乳が飲めそうではありませんか。牛乳が飲めない
人はいないかもしれません。もちろん、話を単純にするために、アレルギーなど
医学的に問題があるケースを除いてのことですが。


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